肩こりで強く揉んでもらうと、なぜまたすぐ戻るのか?

肩こりで強く揉むとなぜまたすぐ戻るのか

先日、こんなご相談をいただきました。

肩こりがガチガチで、マッサージで強く揉んでもらいました。

でも、かえって肩が痛くなった気がします。これは揉み返しでしょうか。

強く揉むのは筋膜を壊すからやめた方がいい、という話も聞きます。

肩こりはストレッチで治した方がいいのでしょうか。専門家の意見が知りたいです。

長年マッサージに通っておられる方ほど、一度は感じたことのある疑問だと思います。

先に結論からお伝えします。

強く揉んでもらうと、その場は気持ちよく楽になります。
けれども、それが肩こりの根本的な改善につながるとは限りません。
むしろ、強い刺激を繰り返すことで「またすぐ戻る」状態が続いてしまうことがあるのです。

当院では、慢性的な肩こりの方に「一度、強いマッサージをお休みしてみましょう」とお伝えしています。
そうして悪い循環を断ち切る施術を続けていくと、多くの方が1か月ほどで肩こりを感じにくくなっていきます。

今回は、その理由をできるだけわかりやすくお話しします。


この文章を書いた人

坂爪慶 院長

さかつめ整骨院鍼灸院 院長
坂爪 慶

取得資格

  • 柔道整復師
  • 鍼灸師

新潟市秋葉区生まれ(旧新津市)
開院60年を超えた整骨院の2代目です。


強く揉んでもらうと、なぜまたすぐ戻ってしまうのでしょうか?

肩のこりやつらさで肩を抱える女性

「マッサージを受けた直後はすごく楽。でも、2〜3日するともう元通り。」
こんな状態を、何年も繰り返していませんか。

実は、これはとても多いご相談です。
10年以上マッサージに通い続けているという方も、めずらしくありません。

楽になるからまた通う。
でも数日でまた戻るから、また通う。

この繰り返し自体が、肩こりの根本に届いていないサインなのです。

その場の心地よさと、肩こりが本当に良くなっていくことは、必ずしも同じではありません。
ここを分けて考えることが、長年の肩こりから抜け出す第一歩になります。

揉み返しとは何なのでしょうか?

肩や首のつらさを感じる女性

強く揉んでもらった翌日に、だるさや痛みが出ることがあります。
これがいわゆる「揉み返し」です。

筋肉に強い刺激が加わると、その部分の組織にはどうしても負担がかかります。
力が強すぎたり、もともと張りが強い場所だったりすると、刺激に体が反応して、かえって痛みやだるさとして感じられることがあるのです。

「揉み返し=効いている証拠」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
体にとっては、強すぎる刺激への反応であることも多いのです。

ですから、痛みを我慢してまで強く揉んでもらう必要はありません。

「一時的に楽になる」仕組みと、その後に起こること

ここからは、私が施術を通して感じている見解としてお話しします。

強く揉むと、その部分の血流が一時的に増えて、楽になったように感じます。
これは、強い刺激によって肩まわりに軽い炎症のような反応が起き、循環が一時的に高まるためだと考えられます。

ところが、これはあくまで一時的なものです。
強い刺激を受けた組織は、その後かえって元に戻りやすく、しばらくすると前よりも循環が滞ってしまうことがあります。

つまり、強く揉む → 一時的に楽になる → またこわばる → さらに強く揉みたくなる。
この悪循環にはまり込んでしまうのです。

長年マッサージに通っているのに肩こりが変わらない、という方は、まさにこのサイクルの中にいる可能性があります。

では、肩こりはストレッチで治した方が良いのでしょうか?

肩甲骨をほぐすストレッチをする女性の後ろ姿

ご相談の中にあった「ストレッチで治した方がいいのか」という疑問にもお答えします。

ストレッチは、肩こりのケアとしてとても良い習慣です。
強い刺激で揉みほぐすのとは違い、自分の力でゆっくり筋肉を伸ばすので、体への負担が少ないのが利点です。

ただし、ストレッチだけですべてが解決するわけでもありません。
肩こりには、姿勢のクセや使い方、首や背中とのつながりなど、いくつもの要因が重なっています。

大切なのは、「強く揉んで一気にどうにかする」という発想から、「負担をかけずに少しずつ整えていく」という方向へ切り替えることです。
無理のないストレッチは、その第一歩としておすすめできます。

当院が大切にしている「悪循環を断ち切る」考え方

鍼の施術を受ける女性

当院に来られる方の中にも、長年マッサージに通い続けてきた方がいらっしゃいます。

そうした方には、まず「しばらく強いマッサージはお休みしてみましょう」とお伝えしています。
強い刺激で一時的にごまかすのではなく、肩こりが起きにくい状態へ体を整えていくためです。

その上で、首や背中とのバランスを見ながら、負担の少ない施術を続けていきます。
すると、「気づいたら肩の重さが気にならなくなった」とおっしゃる方が多いのです。

ある方は、10年以上も強いマッサージに通い続けていました。
それでも、強い刺激をやめて施術を続けたところ、1か月ほどで肩こりを感じにくくなり、「もうあの揉んでもらわないと落ち着かない感覚がなくなった」と話してくださいました。

長く続いた悪循環ほど、一度立ち止まって断ち切ることが大切なのです。

まとめ:一度立ち止まることが改善への第一歩です

いかがでしたか。
今回は、「肩こりで強く揉んでもらうと、なぜまたすぐ戻るのか」についてお話ししました。

強いマッサージは、その場は気持ちよく楽になります。
けれども、それを繰り返すことで「またすぐ戻る」悪循環にはまってしまうことがあります。

もし今、何年も同じ状態を繰り返しているのなら、一度その流れを止めてみる価値があります。
無理のないストレッチを取り入れ、必要に応じて専門家に体を整えてもらうこと。
それが、長年の肩こりから抜け出す近道になると考えています。

「揉んでもらわないと落ち着かない」という方こそ、一度ご相談ください。
当院は、諦めない患者さんを全力でサポートします。


【柔道整復師・鍼灸師 坂爪 慶監修】


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