スポーツの秋に運動量が増えて起こりやすい膝の違和感を防ぐ方法

はじめに

 

こんにちは。   新潟市秋葉区 さかつめ整骨院鍼灸院の坂爪です。

 

スポーツの秋到来ですね!

 

涼しくなったこの季節、久しぶりに体を動かそうと思い立った方も多いのではないでしょうか?

 

ジョギングを再開したり、友人とテニスを楽しんだり、地域のスポーツクラブに参加したりと、夏の暑さから解放されて運動への意欲が高まる時期です。

 

ところが実は、この時期に当院へ「膝に違和感がある」「なんだか膝の調子がおかしい」といった相談で来院される方が急増すします。

 

「昔は平気だったのに」「まだそんな年ではないはず」と思いながらも、膝の違和感に戸惑っている方も多いと思います。

 

確かに、急に膝に変な感じがすると不安になりますよね。

 

でも実は、スポーツの秋に膝のトラブルが増えるのには明確な理由があるのです。

 

夏の間の運動不足により筋力や柔軟性が低下している状態で、いきなり運動量を増やしてしまうことが主な原因なのです。

 

膝の違和感は、痛みがないからといって軽視してはいけません。

 

放置すると慢性的な膝の問題に発展し、最終的にはスポーツを楽しむこと自体が困難になってしまう可能性もあります。

 

今日は、なぜ秋に膝の違和感が増えるのか、そしてどのように予防し対処していけば良いのかを、これまでの治療経験を基にお話しさせていただきますね。

 

膝の違和感が秋に増える背景と隠れたリスク

 

 

 

秋に膝の違和感が増える背景には、複数の要因が複雑に絡み合っています。

 

最も大きな要因は、夏の間の運動不足による身体機能の低下です。

 

筋力の低下が引き起こす膝への負担

まず、筋力の低下が深刻な問題となります。

 

特に膝を支える大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)ハムストリングス(太ももの後側)内転筋群(内もも)などの筋力が夏の間に大幅に低下してしまうのです。

 

これらの筋肉は膝関節の安定性を保つ重要な役割を担っているため、筋力低下により膝関節への負担が増大し、違和感や不安定感として現れてきます。

 

実は、平地を歩くだけでも体重の約3倍、階段の昇降では約7倍の力が膝にかかることを考えると、筋力低下がいかに膝への負担を増やすかが分かりますよね。

 

関節の可動域制限による問題

次に、関節の可動域の制限も見逃せません。

 

夏の間のエアコン環境で長時間にわたって座っていることや運動不足により、膝関節周辺の筋肉や靭帯が硬くなり、関節の動きが制限されてしまいます。

 

この状態で急に運動を始めると、関節内の軟骨や半月板に不均等な圧力がかかり、微細な損傷や炎症を引き起こします。

 

これが「なんとなく膝が気になる」「引っかかるような感じがする」といった違和感の正体なのです。

 

神経と筋肉の協調性の問題

さらに、神経と筋肉の協調性の低下も重要な要因です。

 

運動を継続的に行っていないと、脳と筋肉をつなぐ神経回路の働きが鈍くなり、瞬間的な膝の安定化ができなくなってしまいます。

 

例えば、不安定な地面を歩いたり、急な方向転換をしたりする際に、膝関節が適切に反応できず、違和感や不安定感を感じることになります。

 

これは当院の患者さんでも「なんだかフラつく感じがする」とよく訴えられる症状です。

 

運動前に行いたい膝の負担を最小限にするウォームアップ

 

 

膝の違和感を予防するためには、運動前の適切なウォームアップが極めて重要です。

 

特に秋に運動を再開する時期には、入念な準備が必要になります。

 

全身の血流促進から始めましょう

まず、全身の血流促進から始めることをおすすめしています。

 

軽いジョギングやその場でのステップ運動を5分程度行い、心拍数を徐々に上げながら筋肉の温度を高めます。

 

これにより関節液の粘性が下がり、膝関節の動きがスムーズになります。

 

血流が改善されることで、筋肉への酸素と栄養の供給も向上し、筋肉の反応速度が高まるのです。

 

試しに、その場で足踏みを30秒ほどしてから膝を曲げ伸ばししてみてください。

 

動きが軽くなったのを感じられると思います。

 

動的ストレッチで筋肉を活性化

次に、動的ストレッチを実施します。

 

前後レッグスイング 10

  1. 支えになる壁または物を用意してバランスを取れるようにする。
  2. 周りに十分なスペースを確保する。
  3. 直立して、右脚を前後方向にできるだけ大きく振る。前後10往復させる。
  4. 可動域を無理に超えないようにする。
  5. 左脚で同じ動作を同じ回数繰り返す。

 

太ももの前後運動(ハイニスキップやバットキック)左右各12回 

ハイニースキップ

  1. 前を向いて直立する。
  2. 右脚を上げて、胸を目がけて右膝を持ち上げる。このときに左膝を曲げて上に飛び上がる(その場でスキップするイメージ)。
  3. 右脚を下ろして、左脚で同じ動作をする。
  4. 12回交互に続ける。

バットキック

  1. 両足を腰幅に開いて立つ。
  2. 尻を目がけて右足を蹴り上げてから地面に戻す(踵で尻に触れるイメージ)。左足でも同じ動作を繰り返す。
  3. 徐々にスピードを高めながら交互に12回ずつ)。

これらの動的ストレッチは、運動で使用する筋肉群を段階的に活性化させ、関節の可動域を広げる効果があります。

 

静的ストレッチ(じっとして筋肉を伸ばすストレッチ)は筋力を一時的に低下させるため、運動前は避けるべきなのです。

 

膝周辺の筋肉活性化で安定性向上

膝周辺の筋肉の活性化も欠かせません。

 

壁に手をついた状態でのスクワット動作を10回、片足立ちバランス運動を左右各30秒行います。

 

これにより、膝を支える筋肉群が協調して働く準備が整います。

 

特に片足立ちは、膝関節の安定性に関わる筋肉を活性化させる効果があり、運動中の膝の安定性向上に大きく貢献します。

「休めの姿勢」を思い浮かべてもらったら分かりやすいですね。あの時に働いている筋肉をしっかりと目覚めさせてあげるのです。

 

実際の運動に近い動作で仕上げ

ウォームアップの最後には、実際の運動に近い動作を軽い負荷で行います。

 

例えば、テニスをする場合は軽いフットワーク、ジョギングをする場合は速歩から始めるといった具合です。

 

これにより、神経と筋肉の協調性が向上し、膝関節が運動に適応する準備ができます。

 

運動後の膝を労わる効果的なケアとリカバリー法

 

運動後の適切なケアは、膝の違和感を予防し、次回の運動に向けて膝の状態を整えるために不可欠です。

 

運動直後から24時間以内のケアが、膝の健康維持において最も重要な時間帯となります。

 

クールダウンで段階的に安静状態へ

運動直後の最初のステップは、クールダウンです。

 

急に運動を停止するのではなく、510分かけてゆっくりとウォーキングを行い、心拍数と呼吸を段階的に安静時に戻していきます。

 

この間に軽い膝の屈伸運動を行うことで、関節内の血液循環を促進し、運動中に蓄積された疲労物質の排出を助けます。

 

「ぐにゃ~」っと急に座り込むのではなく、ゆっくりと体をクールダウンさせてあげることが大切ですね。

 

静的ストレッチで筋肉をほぐす

次に重要なのが静的ストレッチです。

 

運動後は筋肉が温まっているため、静的ストレッチの効果が最大限に発揮されます。

 

大腿四頭筋ストレッチ(かかとをお尻に近づける)

ハムストリングスストレッチ(膝を伸ばした状態で前屈)

ふくらはぎストレッチ

30秒間、23セット行います。

 

 

これらのストレッチにより、運動で硬くなった筋肉をほぐし、膝関節への負担を軽減できます。

 

当院の患者さんからも「ストレッチ法を教えていただき本当に助かりました」という声をよくいただいております。

 

アイシングによる炎症の抑制

アイシングも効果的なケア方法です。

 

運動後に膝に熱感や軽い痛みを感じる場合は、氷嚢や冷却パックを1520分間当てることで、炎症の進行を抑制できます。

 

ただし、アイシングは急性の炎症には効果的ですが、慢性的な問題には逆効果になる場合もあるため、症状に応じて適切に判断することが重要です。

 

迷った時は遠慮なくご相談くださいね。

 

水分補給と栄養摂取で回復をサポート

水分補給と栄養摂取も見逃せません。

 

運動後2時間以内に、炭水化物とタンパク質を3:1の比率で摂取することで、筋肉の修復と回復を促進できます。

 

また、オメガ3脂肪酸を含む魚類やナッツ類は、運動後の炎症を抑制する効果があります。

 

十分な水分補給により、関節液の質を保ち、膝関節の潤滑性を維持することも重要です。

 

質の高い睡眠で組織の修復を促進

睡眠の質も膝の回復に大きく影響します。

 

成長ホルモンは睡眠中に分泌され、損傷した組織の修復を促進します。

 

78時間の質の高い睡眠を確保し、膝を心臓より高い位置に置いて休むことで、血液循環を改善し、腫れや炎症を軽減できます。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

 

スポーツの秋に起こりやすい膝の違和感は、適切な知識と対策により十分に予防可能な問題だということをお伝えしました。

 

夏の運動不足による身体機能の低下を理解し、段階的に運動量を増やしていくことが何より重要です。

 

今回お話しした運動前のウォームアップと運動後のケアを実践していただければ、多くの膝トラブルを未然に防ぐことができると思います。

 

特に運動前の動的ストレッチと筋肉活性化、運動後の静的ストレッチとアイシングは、膝の健康維持において基本中の基本となります。

 

しかし、最も大切なのは「無理をしない」ことです。「昔はできた」という過去の自分と比較するのではなく、現在の体の状態に合わせた運動強度から始め、徐々にレベルアップしていく姿勢が求められます。

 

ただし、適切なケアを行っても膝の違和感が続く場合や、痛みが強くなる場合、膝が腫れたり熱を持ったりする場合は、自己判断せずに専門家にご相談ください。

 

膝の違和感の背景には、半月板損傷や靭帯の微細損傷、軟骨の問題など、様々な要因が隠れている可能性があります。

 

当院では、膝の違和感や痛みに対して、詳細な検査と個別の治療プランを提供しております。膝関節の理学的検査から、全身状態の検査を元に総合的に膝の状態を評価し、根本的な改善を目指します。

 

スポーツを長く楽しむためには、小さな違和感の段階で適切に対処することが重要です。

 

膝の調子が気になる方は、症状が悪化する前にお早めにご相談ください。

 

健康な膝でスポーツの秋を存分に楽しんでいただけるよう、全力でサポートいたします。

【柔道整復師・鍼灸師 坂爪 慶 監修】

 

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