腰痛に足のしびれとトイレの異常が重なったら?救急車を呼ぶべき腰の病気

腰痛に足のしびれとトイレの異常が重なったら?救急車を呼ぶべき腰の病気

この記事の要約

この記事では「腰痛に足のしびれとトイレの異常が重なったらどうすべきか」について解説しています。
結論は「すぐに救急車を呼ぶべき」です。
馬尾症候群(ばびしょうこうぐん)という神経の緊急事態の可能性があり、対応が遅れると障害が残ることがあります。
救急車を呼ぶべき警告サインを紹介します。


結論

腰痛や坐骨神経痛に加えて、両足のしびれや力の入りにくさ、そして「尿が出ない・漏れてしまう」などのトイレの異常が重なったら、様子を見てはいけません。
馬尾症候群という、腰の神経の緊急事態の可能性があります。
この場合は整骨院でも、病院の外来予約でもなく、すぐに救急車が正解なのです。


この文章を書いた人

坂爪慶 院長

さかつめ整骨院鍼灸院 院長
坂爪 慶

取得資格

  • 柔道整復師
  • 鍼灸師

新潟市秋葉区生まれ(旧新津市)
開院60年を超えた整骨院の2代目です。


馬尾症候群とはどんな病気か

背骨の中には神経の束が通っています。
腰のあたりでは、この神経の束が馬のしっぽのように細かく分かれていることから「馬尾(ばび)」と呼ばれています。

腰のヘルニアは通常、左右どちらかに飛び出して片側の足の痛みやしびれを起こします。
ところがごく稀に、真ん中に大きく飛び出したヘルニアなどがこの馬尾神経を強く圧迫してしまうことがあります。
これが馬尾症候群です。

怖いのはスピードです。
馬尾症候群は、発症から24〜48時間以内に手術で神経の圧迫を取り除かないと、足の麻痺や排泄の障害が元に戻らなくなる可能性があると言われています。
だからこそ、この病気に限っては「様子を見ましょう」が一番危険な言葉なのです。

救急車を呼ぶべき5つの警告サイン

次の5つは馬尾症候群の警告サインです。
1つでも当てはまれば、すぐに救急要請してください。

  1. お尻まわり(陰部・肛門のまわり)の感覚がおかしい、鈍い
  2. 両足のしびれや脱力が、どんどん進んでいく
  3. 尿が出ない・出た感覚がない・漏れてしまう。便が漏れてしまう
  4. 肛門のしまりが緩くなった感じがする
  5. 坐骨神経痛のような足の痛みが、急速に悪化していく

普通の腰痛やヘルニアでも片足のしびれはよくあります。
見分けの軸は「両足に出ているか」「トイレの異常があるか」「急速に進んでいるか」です。

なぜ外来予約ではなく救急車なのか

「明日、整形外科を予約して行こう」では間に合わないことがあるからです。

馬尾症候群の治療は基本的に緊急手術です。
そして時間帯によっては、緊急手術に対応できない病院もあります。
自分で外来を受診して、対応できる病院へ回されて、と時間を使ってしまうくらいなら、最初から救急車で救急対応のできる病院へ運んでもらう方がずっと安全なのです。

私は整形外科に約5年半勤務していましたが、この症状が疑われる患者さんが来院されたのは一人だけでした。
そのときは院長先生がすぐに救急車を呼び、その方は病院で手術を受けたと聞いています。
医療機関ですら「すぐ救急車」と判断する病気だということです。

めったにない病気です。でも知っておいてください

正直にお伝えすると、馬尾症候群はごく稀な病気で、整骨院に来られることもほとんどありません。
私自身も、直接施術で対応した経験はありません。

それでもこの記事を書いたのは、「知らないと判断できない」からです。
本人やご家族が、足のしびれとトイレの異常が重なったときに「これはただの腰痛ではないかもしれない」と気づけるかどうかで、その後が大きく変わる可能性があります。

当院でも、万一この警告サインに当てはまる方から連絡をいただいた場合は、来院ではなく救急要請をお願いしています。

まとめ

腰痛や坐骨神経痛に、両足のしびれ・お尻まわりの感覚の異常・トイレの異常が重なったら、馬尾症候群の可能性があります。
発症から24〜48時間が勝負の病気なので、様子を見ず、外来予約でもなく、すぐに救急車を呼んでください。
警告サイン5つのうち1つでも当てはまれば救急要請です。

危険な腰痛のサインは他にもあります。
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【柔道整復師・鍼灸師 坂爪 慶監修】


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