大掃除で腰痛を悪化させないために知っておくべき動きのコツ

はじめに

 

 

こんにちは。

 

新潟市秋葉区 さかつめ整骨院鍼灸院の坂爪 慶です。

 

年末の大掃除の季節が近づいてきました。

 

普段は手の届かない場所の掃除や、重いものの移動など、腰に大きな負担がかかる作業が多いこの時期。

 

特に腰痛持ちの方にとって、大掃除は大きな問題になりますね。

 

私たちの治療院にも、毎年この時期になると「大掃除で腰を痛めた」という患者さんが多く来院されます。

 

「去年も腰を痛めてしまったから、今年は不安」

 

「掃除を頑張りすぎて、数日寝込んでしまった」

 

「家族に迷惑をかけたくないけど、腰が心配」

 

など、切実な声をよく耳にします。

 

確かに大掃除は、普段とは異なる動作や姿勢が多く、知らず知らずのうちに腰に負担をかけてしまいがちです。

 

高所の掃除で長時間の前屈姿勢を取ったり、重い家具を移動したり、床掃除で中腰の姿勢が続いたり…。

 

これらの動作は、正しい方法で行わないと、腰痛の原因となってしまいます。

 

しかし、だからといって大掃除を諦める必要はありません。

 

実は、正しい動作と適切な準備を知っているだけで、腰への負担を大きく軽減することができるのです。

 

ちょっとした工夫と注意点を意識するだけで、腰痛を防ぎながら効率的に掃除を進めることができます。

 

このブログでは、大掃除で腰を痛めないための具体的なコツをご紹介していきます。

 

腰への負担が大きい動作の注意点から、効果的な準備運動まで、実践的な方法をお伝えします。

 

これらの知識を上手く使っていただいて、腰痛の不安を感じることなく、気持ちよく大掃除に取り組みましょう。

 

 

腰痛を防ぐために注意すべき掃除の姿勢

 

 

 

大掃除中に腰を痛めないためには、どのような姿勢で掃除をするかが大切です。

 

特に気をつけたい場面とその正しい姿勢について、詳しくお話ししていきます。

 

まず、床掃除をする時の姿勢です。

 

多くの方が、中腰で掃除をしがちですが、これは腰に大きな負担がかかります。

 

代わりに、片方の膝を床につけて行うことをおすすめします。

 

膝をついた姿勢なら、腰を曲げすぎることなく、安定した状態で掃除ができます。

 

また、雑巾がけの時は、できるだけ背中を伸ばしたまま、腕の力で拭き掃除をするようにしましょう。

 

高いところの掃除も要注意です。

 

天井や照明器具、扇風機の羽など、高所の掃除では首を反らせたり、つま先立ちになったりしがちです。

 

この姿勢は腰に負担がかかるだけでなく、転倒の危険もあります。

 

必ず安定した踏み台や脚立を使い、無理な姿勢を避けましょう。

 

また、脚立を使う時は、作業する場所のすぐ近くに置き、腕を伸ばしすぎないようにすることが大切です。

 

重い家具や家電を動かす時も気をつけましょう。

 

「ちょっとだけだから」と一人で持ち上げようとして、腰を痛める方が多くいます。

 

重いものを持つ時は、必ず誰かに手伝ってもらいましょう。

 

一人で行う場合は、できるだけ物を体の近くで持ち、背筋を伸ばしたまま、膝の力を使って持ち上げます。

 

腰を曲げて持ち上げるのは、とても危険です。

 

押し入れやクローゼットの奥の掃除も、腰に負担がかかりやすい作業です。

 

奥まで手を伸ばそうとして、体をねじったり、前かがみになりすぎたりしがちです。

 

このような時は、無理に奥まで手を伸ばさず、掃除機の延長パイプを使ったり、柄の長いモップを使ったりするなど、道具を工夫することが大切です。

 

掃除道具を選ぶ時も、腰のことを考えましょう。

 

重たい掃除機よりも軽いコードレス掃除機、長い柄のついたモップなど、腰に負担の少ない道具を選ぶことをおすすめします。

 

また、掃除道具は使いやすい場所に置き、取り出す時に無理な姿勢にならないよう気をつけましょう。

 

また、掃除の合間に休憩を取ることも大切です。

 

「早く終わらせたい」という気持ちはわかりますが、休憩なしで頑張りすぎると、疲れた体で無理な姿勢をとりやすくなります。

 

30分に一度は休憩を取り、軽くストレッチをすることで、腰への負担を減らすことができます。

 

 

掃除中に気をつける姿勢と腰痛を防ぐ動き方

 

 

 

大掃除を安全に進めるために、具体的な動き方について説明していきます。

 

正しい動きを知っているだけで、腰への負担はぐっと減らすことができます。

 

冷蔵庫の下や家具の隙間など、低い場所を掃除する時は、しゃがむ姿勢を意識しましょう。

 

腰を曲げるのではなく、お尻を後ろに引くように膝を曲げます。

 

 

これは、赤ちゃんのおむつを替える時の姿勢をイメージするとわかりやすいです。

 

この姿勢なら、腰に負担をかけずに低い場所の掃除ができます。

 

物を拭く時の動きも大切です。

 

窓ガラスや棚を拭く時は、体全体を使うことを心がけましょう。

 

腕だけで拭こうとすると、知らず知らずのうちに腰をひねってしまいます。

 

代わりに、足を少し開いて立ち、体全体を左右に動かしながら拭き掃除をします。

 

まるでスキーでスイスイ滑るような感覚です。

 

掃除機をかける時は、掃除機を押したり引いたりする動きに合わせて、足を自然に動かすことが大切です。

 

掃除機を遠くまで伸ばそうとして、腰を曲げたり体をひねったりするのは避けましょう。

 

代わりに、小さな歩幅で少しずつ移動しながら掃除機をかけていきます。

 

高いところの掃除では、脚立を使う位置がとても大切です。

 

届きそうで届かない場所に手を伸ばそうとして、腰をひねってしまう方が多いです。

 

脚立は必ず掃除したい場所の真下に置き、両手が楽に届く範囲で作業をします。

 

「あともう少し」と無理に手を伸ばすのは禁物です。

 

重いものを持ち上げる時は、物の近くまでしっかり歩み寄ります。

 

 

そして、背筋を伸ばしたまま膝を曲げ、物をお腹の近くで抱えるようにして持ち上げます。

 

重いものを持ったまま体をひねることは絶対に避けましょう。

 

向きを変える時は、必ず足から動かします。

 

掃除道具を使う時の腕の高さも意識しましょう。

 

ほうきやモップは、肘が90度くらいに曲がる高さで持つのがちょうどよいです。

 

道具の柄が短すぎたり長すぎたりすると、余計な力が腰にかかってしまいます。

 

また、掃除の途中で電話が鳴ったり、家族に声をかけられたりした時も要注意です。

 

急な動きは腰を痛める原因になりやすいので、一度動作を止めてからゆっくりと向きを変えるようにしましょう。

 

これらの動きのコツは、最初は少し面倒に感じるかもしれません。

 

でも、続けているうちに自然と体が覚えていきます。

 

大切なのは、「急がば回れ」という気持ちで、一つ一つの動作をゆっくりと丁寧に行うことです。

 

 

腰痛予防に役立つ簡単な準備法

 

 

 

大掃除を始める前の準備運動は、腰痛予防にとても大切です。

 

寝起きや冷えた体のまま掃除を始めると、思わぬケガにつながりかねません。

 

ここでは、掃除の前に行う簡単な準備法をご紹介します。

 

まずは、体を温めることから始めましょう。

 

薄手の上着を一枚着て、体が軽く温まるまでその場で足踏みをします。

 

冬場は特に体が冷えているので、3分くらい続けるとよいでしょう。

 

この時、腕も大きく振ると、肩周りもほぐれてきます。

 

次は、腰のストレッチです。

 

 

足を肩幅に開いて立ち、手を腰に当てます。

 

そこから、ゆっくりと体を左右に曲げていきます。

 

この時、反対側の脇がしっかり伸びるのを感じましょう。

 

急に強く曲げるのではなく、やさしく揺れるような感じで10回ほど繰り返します。

 

腰を温めるために、その場で腰をゆっくり回す運動も効果的です。

 

 

まるで腰の周りに大きな円を描くような気持ちで、ゆっくりと回していきます。

 

この時、膝は軽く曲げておくと安定します。

 

左回りと右回りを5回ずつ行いましょう。

 

床に座ってできるストレッチもあります。

 

 

あぐらをかいて座り、背筋を伸ばします。

 

そこから、両手を足下で組んで、ゆっくりと上半身を前に倒していきます。

 

この時、お腹を膨らませるように大きく息を吸ってから、ゆっくりと息を吐きながら倒すと、より効果的です。

 

立ち上がってからは、足の筋肉も軽くほぐしておきましょう。

 

 

掃除中は思いのほか足を使うので、この準備も大切です。

 

片足ずつ、つま先を軽く上げて足首を回します。

 

左右5回ずつで十分です。

 

最後に、深呼吸を3回ほど行います。

 

 

大きく息を吸って、ゆっくりと吐き出します。

 

この時、肩の力を抜くことを意識しましょう。

 

深呼吸は体をリラックスさせるだけでなく、呼吸を整えることで、掃除中の動作も落ち着いて行えるようになります。

 

これらの準備運動は、全部合わせても10分もかかりません。

 

でも、この少しの時間で体が温まり、筋肉もほぐれることで、掃除中の思わぬ腰痛を防ぐことができます。

 

「面倒くさい」と飛ばしてしまいがちですが、腰痛予防のための大切な準備だと思って、必ず行うようにしましょう。

 

また、大掃除の途中でも、体が冷えてきたと感じたら、これらの運動を軽く行うとよいでしょう。

 

特に、長時間同じ姿勢を続けた後は、軽く体を動かして血行を良くすることが大切です。

 

 

まとめ

 

 

 

大掃除での腰痛は、正しい知識と準備があれば防ぐことができます。

 

このブログでは、安全に掃除を進めるためのポイントをお伝えしてきました。

 

大切なのは、「急がない」「無理をしない」という基本的な心構えです。

 

「早く終わらせたい」という気持ちはわかりますが、一度腰を痛めてしまうと、かえって時間がかかってしまいます。

 

ゆっくりでも、正しい姿勢で行うことを心がけましょう。

 

掃除の前の準備運動も、決して面倒な作業ではありません。

 

たった10分ほどの簡単な運動で、腰痛を防ぐことができます。

 

「今日は大丈夫だろう」と思って省略してしまいがちですが、毎回きちんと行う習慣をつけましょう。

 

また、掃除中の正しい動きも、最初は少し意識が必要かもしれません。

 

でも、「膝を曲げて腰を落とす」「体を正面に向けて」といった基本的な動作を意識するだけで、腰への負担はぐっと減ります。

 

休憩を取ることも忘れずに。

 

30分に一度は短い休憩を入れ、軽くストレッチをする。

 

この習慣が、腰痛予防には大切です。

 

休憩時間も掃除の大切な時間だと考えるようにしてみてください。

 

それでも、「やっぱり不安」「これで合っているのかな」と心配な方もいらっしゃると思います。

 

そんな時は、遠慮なくさかつめ整骨院鍼灸院にご相談ください。

 

一人ひとりの体の状態に合わせて、より詳しいアドバイスをさせていただきますので、いつでもご相談ください。

 

【柔道整復師・鍼灸師 坂爪 慶 監修】

 

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