はじめに
こんにちは。
新潟市秋葉区美善 さかつめ整骨院 鍼灸院の坂爪です。
ある患者さんからこんな症状をお聞きしました。
「休日に買い物に行ったり、食事に行ったりすると結構歩いちゃいますよね」
「そんなたくさん歩いた日は左脚の付け根あたりが重だるい感じがして、痛み止めの薬を飲まないと眠れないくらいなんです」
こんな症状が続いていると休日が楽しめないのです。
いろんなところに治療に行ってみたけど、マッサージや整体やさんではこんなふうに言われてます。
「お尻が硬いからゆるめてね」、、、
「股関節の可動域が狭いですね」、、、
「腰から来てるのでないですか」、、、
「ももの前側を伸ばしてしっかりストレッチをしましょう」、、、
「運動不足ですね、運動しましょう」、、、
などいろいろ言われるけどどれが本当かわからないです。
でも長い時間を歩くとやっぱり痛くなるので薬に頼ってしまうんです。
毎晩薬を飲むのはこわいから我慢できない時だけにしているけど、横になってゆっくりしている時ほど痛むので、なんとかならないでしょうか?
痛みとの戦いで眠りにつくまで時間がかかる。そのせいで朝もすっきり起きられないから、疲れやすくてその日の仕事にも支障が出ることも度々。
その疲れがまた寝るときに脚の付け根の重だるい痛みとなって、、、
の繰り返しなんです。
これがすっきりしたら毎日どんなに軽やかに過ごせるんだろう。歩くのも苦じゃなくなるかも、、、、
こんなお悩みでした。
これはかなりつらいですね。
休日に出かけても足が痛くなるかもと心配で思いっきり楽しめない。
治療に行くといろいろ言われるけれど、何が本当かわからないまま。
「も~、どうしたらいいの」
と思って来院しました、と言われました。
いろいろ言われてさぞお困りだったんでしょう。
確かにいろんな原因を言われても頭が混乱するだけですものね。
よく原因のわからない股関節痛はこんな理由で痛くなることが多いですよ!
何で股関節が痛くなるの?
足の付根や股関節周囲の痛みを訴える方は結構多いですね。
・運動をしていると股関節が痛くなってしまう。
・股関節が固くて動かすのがつらい。
・寝ていると股関節が痛くなる。
こんなお悩みをお持ちの方をこれまで多く診てきました。
これらの方は確かに先程の患者さんが言われていたように(運動不足は除く)
「お尻が硬い」
「股関節の可動域が狭い」
「腰が原因」
「ももの前側の筋肉が硬い」
これらすべてが当てはまるのですが、一つではなく逆に
股関節やお尻が硬くなるのも
股関節が硬いのも
腰が痛いのも
ももの前側が硬いのも
そうなる原因があるから硬くなるのです。
硬くなったのは結果であって原因は別にあります。
その原因とは症状を訴える方に共通する、ご自身では気づいていない姿勢の乱れが潜んでいるのです。
人間は2本足で立っている関係上左右どちらかに体重をかけるクセがあります。
休めの姿勢を思い浮かべたてもらったらわかりやすいですね。
やりやすい姿勢ってあるものです。
また座るときでも座りやすい姿勢があります。
例えば足を組む際もどちらかが組みやすいですよね。
右足を上に組むの方がしやすいならば右は内側、左は外側です。
外側を向く足は外旋肢といい体重が乗せにくい足です。
簡単に言うと仰向けで寝た時に外に開きやすい足です。
こんな感じです。
左足が外を向いていますね。
仰向けで寝てみて自然に開いちゃう足、その足が外旋肢のことが多いです。
なぜ外旋位肢側に痛みが出るのか?
なぜ外旋している方に痛みが出るのでしょうか?
姿勢の不思議を皆様に確かめていただきます。
ステップ1
・がに股で座ってみてください。
・その状態のまま背中を丸めてください。(猫背になるように丸める)
・ぐにゃ~と背中が丸まりますよね。
ステップ2
・次につま先と膝頭、股関節が一直線になって姿勢で座ってください。
・その状態のまま背中を丸めてください。
・がに股の時より背中が丸めにくくないですか。
つまりがに股の状態は骨盤が寝た状態(骨盤後傾)状態で姿勢が崩れやすいのです。
座った姿勢で崩れた姿勢は立った状態、さらには歩行にも影響を与えます。
骨盤後傾状態で立って歩くと骨盤を水平にするために作用をする筋肉(中殿筋)が働かなくなります。
そのため本来活動しなくてもよい筋肉に無理がかかり筋肉が必要以上に硬くなってしまうのです。
下に正常な片足立ちの姿勢を示します。
(人を後ろからみた絵です、ちゃんと人に見えますでしょうか?)
右足を上げた時に左の股関節の骨についている、赤い帯みたいな筋肉が中殿筋です。
この筋肉が正常に働いていれば、骨盤は水平に保たれます。
これら2種類は中殿筋が麻痺した方に起こる典型的な症状であり、姿勢の乱れで筋肉が働きにくくなっている方はここまで極端な症状にはなりません。
また歩行というのは両足の一部が必ず地面に接していることが条件です。
(片足が一瞬でも地面から離れるものは走る、走行です。)
ですので素人目には異常が見えないことが多いのです。
実際はこんな感じです。(これでも誇張しています)
骨盤後傾状態で足を踏み出すと体がは外側に移動(青矢印)
さらに、膝が内側に入ってしまい(青矢印)太ももの外側(大腿筋膜張筋、赤い棒の部分)が硬くなります。
本来は中殿筋が働いてその動きを止めるのですが、働きにくなっているため中殿筋を伸ばして体を外側に移動するのを抑えます。
引き伸ばされた筋肉は縮もうとしますので中殿筋はより硬さをまして使えなくなってしまうのです。
内側に入った膝は太ももの内側に筋肉(内転筋と大腿直筋)の硬さを呼び起こし、結果股関節周りに痛みを引き起こす。
こんな仕組みになっています。
太ももの筋肉なのに何で股関節が痛くなるの?
当然そんな疑問がわきますよね!
これは内転筋、大腿直筋は股関節についているからなんです。
股関節の痛みの対策は?
姿勢が原因で症状がでていますので姿勢を改善すれば痛みも出なくなるとお思いでしょう。
しかしクセづいた姿勢は意識だけでは改善しないことが多いです。
そこでご自宅でできるセルフケアをお教えいたします。
狙うべき筋肉は中殿筋です。
いろいろな筋肉がこれまで股関節の痛みの原因と話してきましたが、これらの筋肉は姿勢の結果硬くなってしまっているのであり、本来そんなに頑張らなくても良いのに無駄に頑張ってしまったために硬くなり、痛くなってしまっているのです。
そこで骨盤が安定するために重要な中殿筋を狙ってケアしていきましょう。
弱くて使えない筋肉は鍛えるとが良いと思われる方が多いと思いますが、弱って硬くなった筋肉は鍛えようとしても筋肉がうまい具合に伸び縮みしないと考えてください。
そのため最初に柔軟性をもたせた筋肉にする必要があります。
筋肉の緊張を和らげる方法は多種多様なものがありますが、一番ポピュラーなものとしてストレッチを紹介します。
お尻の横側ですね。
この場所が伸びれば良いわけですね。
椅子に座ってする方法
- 椅子に座り、右足を上にして足を組みます
- 右側に上半身を捻ります。そのとき顔もひねった方向に向けます
- 左手は右脚の外側に、右手は背後の椅子の座面に置き、上半身がぶれないように気をつけましょう
- 痛気持ちいいところまで伸ばしてて、お尻の外側が伸びていることを感じながら30秒伸ばしてください
次に左足を上にして、同じ動きを行います。
このストレッチで中殿筋の緊張が和らいだら初めて良い姿勢で座る準備ができると考えてください。
また、夜寝ていて股関節が痛くなる方は膝の下に枕を入れて膝と股関節が軽く曲がった状態にするとズキズキする股関節の痛みが和らぐことがあります。
仰向けで寝ていて硬くなった筋肉が体の重みで引き伸ばされると痛む方が結構おられます。
ぜひ膝下に枕を入れることをお試しください(枕の高さは症状によりけりです、バスタオルを丸めて高さは調節してください)
まとめ
股関節の痛みでお悩みの方に痛みがでている筋肉と、その筋肉が痛くなる理由、さらに姿勢との関係性をお話いたしました。
確かに痛みを発している筋肉緊張を取り除けば症状が軽快することが多いには事実です。
しかしその痛みを発する筋肉がなぜ硬くなったのか?
硬さが持続している原因はなんなのか?
この点がはっきりしないと痛みという症状を繰り返すことになると考えます。
「ストレッチをしてもだめだな~」
とういう方は体に悪いクセが染み付いて本来のストレッチの効果が感じにくくなっているかもしれません。
繰り返す股関節の痛みでお悩みの方はご相談も承っております。
股関節の痛みでお困りのかたはご連絡ください。
(柔道整復師 鍼灸師 坂爪 慶監修)
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