
この記事の要約
朝晩が冷えこむようになって、腰が重い、動き始めが痛いと感じていませんか?
寒い時期の腰の痛みには、冷えで腰まわりの筋肉がこわばることが大きく関わっていると考えられています。
この記事では、寒いと腰が痛くなる理由、腰がつらくなりやすい場面、家でできる「体を冷やさない工夫」と、寒い時期の体操をお伝えします。
今日からできることを確かめてみてください。
結論
寒いと腰が痛くなるのは、冷えで腰まわりの筋肉が縮こまり、血の巡りが落ち、体を動かす量も減るためと考えられています。
まずは体を冷やさないことが、冬の腰を守るいちばんの土台です。
毎年寒くなるたびに腰がつらくなると、気持ちまで沈んでしまいますよね。
できることから一緒に始めていきましょう。
この文章を書いた人

坂爪 慶(さかつめ けい)
取得資格:柔道整復師/はり師/きゅう師(国家資格)
新潟県新潟市のさかつめ整骨院鍼灸院院長
新潟市秋葉区生まれ(旧新津市)
1997年から施術に携わり、整形外科での勤務を経て、2017年12月にさかつめ整骨院鍼灸院を開業しました。
痛いところだけを見るのではなく、立ち方や座り方、体の傾きまで含めて原因を一緒に探すことを大切にして施術を行っています。
寒いと腰が痛くなるのはなぜ?
寒さを感じると、体は熱を逃がさないように、手足や体の表面の血管を細くします。
同時に、筋肉にも力が入りやすくなります。
寒い日に肩をすくめて歩いているとき、体がぎゅっと固まっている感じがありますよね。
腰まわりでも、同じことが起きているのです。
筋肉に力が入ったままになると、その部分の血の巡りが落ちて、こわばりが抜けにくくなります。
こわばった腰は、伸ばしたり曲げたりするときに負担がかかりやすく、重さや痛みとして感じやすいと考えられています。
さらに冬は、寒さで外に出る機会が減り、家の中でも体を丸めて過ごす時間が長くなりがちです。
動く量が減ると、腰まわりの筋肉はますます固まりやすくなります。
冷える、こわばる、動かなくなる。
これが重なることが、寒い時期に腰がつらくなる大きな理由です。
寒い日に腰がつらくなりやすいのはどんな場面?

特に気をつけたいのは、体が冷えたまま、急に腰を使う場面です。
たとえば、冷えこんだ朝に布団から起き上がるとき。
寝ている間に体が冷えて、腰まわりが固まった状態で急に体を起こすことになります。
朝の腰の痛みについては、「朝起きると腰が痛いのは年のせい?寝ている間に腰で起きていること」でくわしくお伝えしています。
寒い屋外に停めた車に乗り降りするときや、雪かきを始めた直後も同じです。
体が温まる前に腰をひねったり、重いものを持ち上げたりすることになります。
反対に、こたつやストーブの前で長い時間座りっぱなしでいるのも、腰が固まる原因になります。
温かい場所にいても、同じ姿勢のままでは腰まわりは動かないためです。
テレビを見ている間も、ときどき立ち上がって体を動かしてください。
冬場、施術ではどこを見ているの?

寒くなってくると、「寒くて、すぐに体をすくめて丸くなってしまう」というご相談をよくいただきます。
寒いと、肩をすくめて背中を丸める姿勢に、自然となってしまいますよね。
そのため冬場の施術では、腰とあわせて、背中がどれくらい丸まっているかもよく見ています。
背中が丸まった姿勢が続くと、その下にある腰も、丸まった形のまま固まりやすくなるためです。
腰の痛みを見るときに、背中の丸まり具合まで確かめるようにしています。
背中が丸まると、もうひとつ気になるのが呼吸です。
背中を丸めた姿勢では胸が広がりにくく、呼吸が浅くなります。
呼吸が浅いと吸いこめる酸素が少なくなり、血の巡りにのって全身に届けられるものも行き渡りにくくなると私は考えています。
さまざまな不調の一因にもなり、腰の痛みも出やすくなると考えています。
体をすくめてしまうのは、寒さから身を守るための自然な反応です。
まずは寒さを感じにくくしておくことが、背中や腰を丸めずに過ごす近道になります。
背中が丸まっていると気づいたら、肩甲骨を寄せるストレッチ
寒さで背中が丸まっていると気づいたときは、肩甲骨を寄せるストレッチをおすすめしています。
息を吸いながら胸を開く動きなので、浅くなった呼吸を深くするきっかけにもなります。
- 背すじを伸ばして立つか、椅子に浅く座ります。
- 両腕を体の横に下ろし、手のひらを前に向けます。
- 息を吸いながら、肩甲骨を背中の真ん中に寄せます。胸が開く感じがあれば十分です。
- 5秒保ったら、息を吐きながらゆっくり戻します。これを10回繰り返します。
肩を上げずに、肩甲骨を「下げながら寄せる」つもりで行うのがコツです。
座ったままでもできるので、こたつやストーブの前で過ごしている合間にも試してみてください。
写真つきのやり方は「巻き肩・猫背が戻るのはなぜ?|原因は「背中の硬さ」にあった!自宅でできるストレッチ法」でご紹介しています。
家でできることは?

いちばんの基本は、体を冷やさないことです。
私は患者さんに、まず次のことをおすすめしています。
お風呂は湯船につかる
寒い時期こそ、シャワーで済ませずに湯船につかってください。
シャワーでは体の表面しか温まりにくく、腰まわりまで温まる前に冷えてしまいます。
湯船で体の芯まで温まると、こわばった腰まわりの筋肉がゆるみやすくなります。
熱すぎるお湯に長く入る必要はありません。
冬のお風呂では、急な温度の変化で体に負担がかかることがあります。
入る前に脱衣所や浴室を暖めておき、お湯は41℃以下、つかる時間は10分までを目安にしてください(消費者庁の注意喚起より)。
必要があればカイロを使う
外で過ごす時間が長い日や、冷えこみが強い日は、カイロを使うのもひとつの方法です。
腰からお尻の上あたりを温めると、腰まわりの冷えを防ぎやすくなります。
カイロは、肌に直接貼らずに衣類の上から使ってください。
同じ場所に長く当て続けたり、寝るときに使ったりすると、低温やけどの原因になることがあります。
使い方は、それぞれの製品の注意書きに従いましょう。
足元の冷えにも気をつける
冬場に「足が冷える」とおっしゃる方の中には、5本指の靴下をはいている方がおられます。
5本指の靴下は、足の指を動かしやすく、とても良いものです。
ただ、指が1本ずつ分かれている分、外の空気にふれる部分が多くなります。
蒸れにくい反面、寒さ対策としてはあまり向いておらず、かえって足が冷たくなりやすい傾向があると私は考えています。
足が冷たくなると、体も冷えてしまいます。
冷えが気になる日は、指が分かれていない靴下にするなど、足元を温かく保つ工夫をしてみてください。
寒い時期に、家でできる体操は?
体を冷やさない工夫とあわせて、固まりやすい腰まわりを少し動かしておきましょう。
寒い時期におすすめしたいタイミングは2つです。
ひとつは、お風呂上がりです。
湯船で体が温まったあとは筋肉がゆるみやすく、椅子に座ったままできるお尻のストレッチにちょうどよいタイミングです。
もうひとつは、寒い朝、起き上がる前です。
布団の中で仰向けのまま両ひざを立て、左右にゆっくり倒してから起き上がりましょう。
布団の中なら、寒い部屋の空気に体をさらさずにできます。
どちらのやり方も、「朝起きると腰が痛いのは年のせい?寝ている間に腰で起きていること」で写真つきでご紹介しています。
まとめ
寒いと腰が痛くなるのは、冷えで腰まわりの筋肉がこわばり、血の巡りが落ち、動く量も減ることが重なるためと考えられています。
まずは体を冷やさない工夫から始めてみてください。
- お風呂は湯船につかって、体の芯まで温める(脱衣所を暖め、41℃以下・10分までを目安に)
- 必要があれば、カイロで腰からお尻の上あたりを温める(肌に直接貼らない)
- 足元も冷やさない(冷える日は、指が分かれていない靴下に)
- 背中が丸まっていると気づいたら、肩甲骨を寄せるストレッチ
- お風呂上がりにお尻のストレッチ、寒い朝は起き上がる前にひざを左右に倒す
- 冷えた体でいきなり腰を使わない
痛みの出方によっては、先に病院で確認したほうがよい場合もあります。
ひとりで抱え込まず、気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
【柔道整復師・はり師・きゅう師 坂爪 慶監修】
さかつめ整骨院鍼灸院公式LINE@ページ
ご不明な点はこちらからお問い合わせください

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