目次
はじめに
こんにちは。
新潟市秋葉区 さかつめ整骨院鍼灸院の坂爪です。
10月のスポーツの日が近づいてくると、運動会や体育祭、地域のスポーツイベントに参加される方が多くなりますね。
「久しぶりに体を動かすぞ!」と張り切って参加したものの、翌日から腰痛に悩まされている方も多いのではないでしょうか。
当院でも、「スポーツイベントの後から腰が痛くて…」というご相談が毎年この時期になると増えてきます。
せっかく楽しくスポーツを楽しんだのに、その後の痛みで日常生活に支障をきたしてしまうのは本当につらいですよね。
今日は、そんなスポーツの日のイベントで張り切りすぎた後の腰痛について、なぜ起こるのか、どのように対処すればよいのかを詳しくお伝えしていきます。
運動不足の身体でいきなり激しく動いた時に腰に起こる危険な変化

普段運動をしていない状態で急に激しい運動をすると、腰にはどのような変化が起こるのでしょうか。
まず理解していただきたいのは、運動不足の身体は想像以上にデリケートな状態になっているということです。
特に30代以降の方は、学生時代の感覚で体を動かそうとしても、筋力や柔軟性が当時とは大きく異なっているため、思わぬケガや痛みに見舞われることが多いのです。
「あの頃はもっと動けたのに…」そう感じている方も多いと思いますが、それは決して恥ずかしいことではありません。
年齢とともに体の状態が変化するのは自然なことですし、適切な対処法を知っていれば、痛みを軽減し、早期回復につなげることができるのです。
まずは腰に起こる代表的な変化をお話ししていきたいと思います。
筋肉の硬化と血流の低下
長時間のデスクワークや運動不足により、腰周りの筋肉は硬くなり、血流が悪くなっています。
この状態で急に激しい動きをすると、硬くなった筋肉が急激に伸ばされ、筋繊維に微細な損傷が起こることがあります。
例えば、運動会の徒競走でスタートダッシュをした瞬間や、バレーボールでスパイクを打つ際の腰をひねる動作などで、「ピキッ」という感覚を覚えた経験はありませんか?
これが筋繊維の損傷が起こっている証拠なのです。
関節の可動域制限
運動不足により、腰椎(腰の骨)の関節も硬くなっています。
普段は前後に少ししか動かない腰の関節が、急激な方向転換や跳躍動作により、無理に動かされることで関節周辺の組織に炎症が起こります。
特に危険なのは、体をひねる動作と前かがみの動作が同時に起こる場面です。例
えば、ソフトボールでボールを拾う動作や、綱引きで踏ん張る姿勢などがこれに当たります。
体幹筋の筋力低下
普段運動をしていないと、体幹を支える深層筋(インナーマッスル)の筋力が著しく低下しています。
これらの筋肉は腰椎を安定させる重要な役割を担っているのですが、筋力が不足していると腰椎が不安定になり、表面の大きな筋肉だけで体を支えようとしてしまいます。
その結果、表面の筋肉に過度な負担がかかり、筋肉の疲労や損傷につながるのです。
「翌日になって急に痛くなった」という場合は、このパターンであることが多いですね。
神経への圧迫
腰の筋肉が硬くなったり炎症を起こしたりすると、その周辺を通る神経が圧迫されることがあります。
特に坐骨神経という太い神経が圧迫されると、腰だけでなくお尻や太ももにも痛みやしびれが現れることがあります。
当院の患者さんでも、「最初は腰だけだったのに、だんだん足まで痛くなってきました」という方がおられますが、これは神経への影響が広がっている可能性があります。
急性腰痛と慢性腰痛の見分け方と症状別の適切な初期対応方法

スポーツ後の腰痛には、大きく分けて急性腰痛と慢性腰痛の2つのタイプがあります。
それぞれ対処法が異なるため、まずは自分の症状がどちらのタイプなのかを正しく見分けることが重要です。
急性腰痛(ぎっくり腰タイプ)の特徴と対応
急性腰痛は、いわゆる「ぎっくり腰」と呼ばれる状態で、スポーツ中やスポーツ直後に突然強い痛みが現れるのが特徴です。
急性腰痛の症状
- 動作中に「ピキッ」「ズキッ」という鋭い痛みが走る
- 痛みが非常に強く、動くのが困難
- 前かがみや体をひねる動作で痛みが増強する
- 安静にしていても、ズキズキとした痛みが続く
- 発症から48~72時間以内
急性腰痛の初期対応(安静と基本的なケア)
安静にする
まずは無理をせず、痛みの少ない楽な姿勢で安静にしてください。
横向きに寝て膝を軽く曲げた姿勢や、仰向けに寝て膝の下にクッションを入れる姿勢が一般的に楽になります。
無理に動こうとせず、体が楽になる姿勢を見つけることが大切です。
患部の冷却
発症から48時間以内は、患部を冷やすことが効果的です。
氷嚢やアイスパックを薄いタオルで包み、15~20分間患部に当てます。
これを1時間おきに繰り返してください。炎症を抑える効果が期待できます。
腰部の安定化
腰用のサポーターやベルトで軽く支えることで、患部の安定化を図ります。
ただし、きつく締めすぎないよう注意が必要です。
あくまでも「支える」程度の強さで装着してください。
楽な姿勢の維持
仰向けに寝る場合は、膝の下にクッションを入れて膝を軽く曲げた姿勢を保つことで、腰への負担を軽減できます。
横向きの場合は、抱き枕などを使って体を安定させると良いでしょう。
慢性腰痛(疲労蓄積タイプ)の特徴と対応
慢性腰痛は、スポーツ後しばらくしてから徐々に痛みが現れるタイプです。
筋肉の疲労や軽微な損傷が蓄積して起こります。
慢性腰痛の症状
- じわじわとした鈍い痛みが徐々に強くなる
- 朝起きたときに特に痛みを感じる
- 動き始めは痛いが、少し動くと楽になる
- 同じ姿勢を続けていると痛みが増す
- 発症から数日~数週間かけて症状が現れる
慢性腰痛の初期対応
温熱療法
急性期を過ぎた慢性腰痛には、患部を温めることが効果的です。
入浴や温湿布、カイロなどで患部を温め、血流を改善させます。
軽い運動
完全な安静よりも、痛みの範囲内で軽く体を動かすことが回復を促進します。
ゆっくりとした散歩や簡単なストレッチから始めてください。
生活習慣の見直し
長時間同じ姿勢を続けないよう、こまめに体勢を変える、適度な運動を心がけるなど、日常生活の改善も重要です。
病院を受診すべき危険なサイン
以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
- 足にしびれや麻痺がある
- 排尿や排便に異常がある
- 発熱を伴う
- 安静にしていても激痛が続く
- 痛みが日に日に悪化している
これらの症状は、単純な筋肉や関節の問題を超えた、より深刻な状態の可能性があります。
プロが教える腰痛を早期に改善する効果的なセルフケア技術の全て
ここからは、20年以上、患者さんを治療してきた経験をもとに、ご自宅でもできる効果的なセルフケア技術をお伝えします。
これらの方法は、急性期を過ぎてから行うようにしてください。
基本的な考え方
腰痛の改善において最も重要なのは、痛みの出ている場所だけでなく、全身のバランスを整えることです。
腰痛の多くは、腰以外の部分の問題が原因となって起こっているからです。
例えば、股関節の硬さが腰に負担をかけていたり、肩甲骨周りの筋肉の緊張が姿勢を悪化させ、結果的に腰痛を引き起こしていることがよくあります。
段階別セルフケアプログラム
第1段階:緊急時の痛み軽減(発症直後~3日間)
膝抱えストレッチ
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仰向けに寝て、両膝を抱えるようにして胸に引き寄せます。この姿勢を30秒間保持し、ゆっくりと元に戻します。腰椎の後弯を作り、椎間板の圧迫を軽減する効果があります。
骨盤傾斜運動

仰向けに寝て膝を立て、お腹に軽く力を入れながら腰を床に押し付けるように骨盤を傾けます。5秒間キープして、ゆっくりと戻します。これを10回繰り返してください。
第2段階:可動域の改善(4日目~1週間)
キャット&ドッグストレッチ

四つん這いの姿勢から、背中を丸めて猫のように背中を高く上げます(キャット)。
次に、胸を張って背中を反らせます(ドッグ)。それぞれ5秒間キープし、10回繰り返します。
「ゆっくりと呼吸をしながら行うのがポイントです」と、当院でも患者さんにお伝えしています。
急激に動かすのではなく、筋肉が緩む感覚を大切にしてください。
股関節ストレッチ

仰向けに寝て、片膝を胸に引き寄せます。反対の足は伸ばしたままで、30秒間キープします。
股関節の前面の筋肉(腸腰筋)をしっかりと伸ばすことで、腰への負担を軽減できます。
第3段階:筋力強化と予防(1週間以降)
ブリッジ運動

仰向けに寝て膝を立て、お尻を持ち上げて橋のような形を作ります。
この時、お腹とお尻に力を入れることを意識してください。
5秒間キープして、ゆっくりと下ろします。15回を3セット行います。
プランク運動

うつ伏せになり、肘とつま先で体を支えます。
頭からかかとまでが一直線になるように姿勢を保ちます。
最初は15秒から始めて、徐々に時間を延ばしていきます。
日常生活での注意点
正しい座り方
デスクワーク中は、背もたれを使って背中をしっかりと支え、足裏全体を床につけるようにします。
30分に1回は立ち上がって軽く体を動かすことも大切です。
正しい物の持ち方
重い物を持つ際は、必ず膝を曲げてしゃがんでから持ち上げます。腰を曲げて持ち上げるのは絶対に避けてください。
寝具の選び方
硬すぎず柔らかすぎない、適度な硬さのマットレスを選びます。
枕の高さも重要で、首の自然なカーブを保てる高さに調整してください。
効果を高めるための補完的アプローチ
入浴方法
38~40度のぬるめのお湯に15~20分間ゆっくりと浸かります。血流が改善され、筋肉の緊張がほぐれます。入浴後は体が温まっているうちにストレッチを行うと、より効果的です。
栄養面でのサポート
筋肉の修復に必要なタンパク質を意識的に摂取し、炎症を抑える効果のあるオメガ3脂肪酸(魚油など)も取り入れることをおすすめしています。
睡眠の質の向上
質の良い睡眠は、筋肉の修復と炎症の軽減に欠かせません。寝る前のスマートフォンの使用を控え、室温や湿度を適切に保つことで、深い睡眠を得ることができます。
まとめ
いかがでしたか?スポーツの日のイベントで張り切りすぎた後の腰痛について、その原因から対処法まで詳しくお伝えしました。
重要なポイントをまとめると、まず運動不足の身体で急激な運動をすることのリスクを理解すること、次に急性腰痛と慢性腰痛を正しく見分けて適切な初期対応を行うこと、そして段階的なセルフケアで早期回復を目指すことです。
でも何より大切なのは、「だからしょうがない」「痛いからしょうがない」と諦めないことです。
適切な対処法を知り、正しく実践すれば、腰痛は必ず改善していきます。
当院では、患者さん一人一人の症状に合わせた根本治療を行っています。
セルフケアだけでは改善が難しい場合や、痛みが長引いている場合は、お一人で悩まずにお気軽にご相談ください。
諦めない気持ちが改善への一番の近道です。当院は諦めない患者さんを全力でサポートします。
【柔道整復師・鍼灸師 坂爪 慶監修】
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