
この記事の要約
買い物や散歩の途中で腰が重だるくなり、何度も休みながらでないと歩けない。
そんなとき、多くの場合は腰の中にある神経の通り道が関係していると考えられています。
この記事では、休むとまた歩ける理由、カートや杖で楽になる仕組み、立ち上がるときのビリビリの考え方、家でできる工夫をお伝えします。
「年のせい」とあきらめる前の、判断材料にしてください。
結論
休むとまた歩ける、カートを押すと楽になる。
このタイプの「歩くと腰が重くなる」は、年のせいや気力の問題ではなく、腰の神経の通り道が狭くなっていることが関係している場合が多いと考えられています。
姿勢や筋肉の張りを見直すことで、歩くときの負担を減らすことを目指せる場合があります。
ただし、歩いていないときもしびれが続く、足の力の入りにくさが進んでいる、おしっこやお通じの調子が急に変わった——こうしたときは医師の診察が必要な場合があります。
この文章を書いた人

坂爪 慶(さかつめ けい)
取得資格:柔道整復師/はり師/きゅう師(国家資格)
新潟県新潟市のさかつめ整骨院鍼灸院院長
新潟市秋葉区生まれ(旧新津市)
1997年から施術に携わり、整形外科での勤務を経て、2017年12月にさかつめ整骨院鍼灸院を開業しました。
痛いところだけを見るのではなく、立ち方や座り方、体の傾きまで含めて原因を一緒に探すことを大切にして施術を行っています。
なぜ休むと、また歩けるようになるのでしょうか?
「歩くとすぐ疲れて休んでしまうのは、年のせいでしょうか?」
よくこんなご相談をいただきます。
お話をうかがうと、止まる理由は「足が痛いから」ではないことが多いのです。
「腰が重だるくなる」「なんとなく息が上がる感じがする」。
そんな言葉で表現される方が目立ちます。
そして少し休むと、またスタスタ歩ける。

実はこれ、特徴のあるパターンなのです。
腰の背骨の中には、足へ向かう神経が通るトンネルがあります。
このトンネルを専門用語で「脊柱管(せきちゅうかん)」と言います。
年齢とともにこのトンネルが狭くなると、歩いて体を起こしている間だけ神経の通り道が窮屈になり、腰の重だるさや足のしびれが出やすくなると考えられています。
休むと神経まわりの血の巡りが戻るので、また歩ける。
この「歩く→重くなる→休む→また歩ける」の繰り返しを「間欠跛行(かんけつはこう)」と言い、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)でよく見られるパターンです。
こんな経験はありませんか。
自転車なら、いくらこいでも平気。
歩いていて重だるくなっても、一度しゃがむと、すっと楽になる。
どちらも、股関節が曲がった前かがみの姿勢だと、神経の通り道に余裕ができるからなのです。
では、なぜ通り道が窮屈になってしまうのでしょうか。
実際に体を見せていただくと、骨盤や股関節のまわりの筋肉が縮んで固まり、体全体が縮こまっている方が多いのです。
股関節が十分に伸びないまま体を無理に起こして歩こうとすると、そのぶん腰が反らされて、神経の通り道に圧迫が加わりやすくなります。
さらに、膝が伸びにくくなっている方も少なくありません。
膝が曲がったままだと、股関節も曲がらざるを得ません。
立ったときのしわ寄せは、腰に集まります。
このタイプの方は、腰だけを見るのではなく、股関節や膝が伸びるかどうかまで一緒に見ていく必要があると考えています。
「気力がないだけ」でも「怠けている」わけでもありません。
体の仕組みとして、ちゃんと理由があるのです。
カートや杖で楽になるのは「ずるい」ことではありません
「カートを押せばスーパーの中は平気なのに、手ぶらだと休んでしまう」
これも、とてもよくお聞きする話です。
カートを押すと、体は自然に少し前かがみになりますよね。
前かがみになると、先ほどの神経のトンネルが少し広がり、神経への圧迫がゆるむと考えられています。
だからカートや杖、シルバーカーがあると楽に歩けるのです。

ここで知っておいていただきたいことがあります。
カートや杖を使うのは、負けでも甘えでもありません。
むしろ「痛いから歩かない」と歩く機会そのものを減らしてしまうほうが、足腰の筋肉が細くなり、もったいない結果につながりやすいのです。
道具を上手に使って、歩く量を保つ。
これが大切な考え方だと思います。
正直にお伝えすると、長い年月をかけて少しずつ固まってきた体は、すぐに大きく変わるものではありません。
だからこそ、杖やカートを使ってでも、可能な範囲で動き続けることが大切なのです。
今までと同じ日常生活を送りながら、股関節や膝が伸びるように、少しずつ体を変えていく。
当院では、そんな考え方で施術を行っています。
立ち上がるときのビリビリは危ないもの?
椅子や車から立ち上がる瞬間に、お尻から太ももの後ろへビリビリっと電気が走る。
でも、しばらくすると消えてしまう。
「これは何か悪いものでは?」と心配される方も多いと思います。
座って丸くなっていた腰が急に伸ばされると、神経が一時的に刺激されてビリビリが出ることがあります。
出てもすぐに消えるものであれば、過度に心配しなくてよいことが多いと考えられています。
ただし、見ておいてほしい変化があります。
- ビリビリやしびれがその場で引かず、残るようになった
- 歩いているときにもしびれるようになった
- 足の力が入りにくくなってきた
- おしっこやお通じの調子が急に変わった
こうした変化が出てきたときは、様子を見ずに医療機関にご相談ください。
特におしっこ・お通じの変化は、早めの受診が大切なサインです。
家でできること・気をつけたいこと
座り方を見直す
丸まった座り方が長いと、立ち上がったときに腰が伸びにくくなります。
座るときは、足の裏を床に全部つけて、股関節・膝・足首がそれぞれ直角になる高さに。
膝の間は握りこぶし2個分くらい開けて、つま先はまっすぐ前へ。
気づいたときにこの座り方に戻す、それだけで十分です。

「連続で何分歩けるか」をメモしておく
休まずに歩ける時間を、ときどきメモしておくことをおすすめしています。
「何分くらいで休みたくなるか」が分かっていると、変化に早く気づけます。
病院や施術の場で状態を伝えるときにも、とても役に立ちます。
体を冷やさない
神経まわりの血の巡りが関係する症状なので、特に足元と腰は冷やさないようにしましょう。
これからの季節は、入浴で温まることも味方になります。
まとめ
歩くと腰が重だるくなって休んでしまうのは、年のせいや気力の問題ではなく、腰の神経の通り道が関係していることが多いと考えられています。
休めばまた歩ける・前かがみで楽になるのは、このタイプの特徴です。
カートや杖は我慢せずに使いながら、座り方を見直し、連続で歩ける時間をときどきメモしてみてください。
そして、歩いていないときのしびれ・足の力の入りにくさ・おしっこやお通じの変化が出てきたときは、医師の診察が必要な場合があります。
「歩ける距離がだんだん減ってきて不安」という段階でも、姿勢や筋肉の張りの面からできることを一緒に探せます。
お気軽にLINEかお電話でご相談ください。
【柔道整復師・はり師・きゅう師 坂爪 慶監修】
さかつめ整骨院鍼灸院公式LINE@ページ
ご不明な点はこちらからお問い合わせください

関連記事

朝起きると腰が痛いのは年のせい?寝ている間に腰で起きていること

腰痛に足のしびれとトイレの異常が重なったら?救急車を呼ぶべき腰の病気

たくさん歩くと下半身が痛くなって眠れない!お出かけするのが怖い方に知ってほしいこと
対応症状一覧
腰痛・肩こり・首の痛み・ギックリ腰・坐骨神経痛・頭痛・椎間板ヘルニア・膝の痛み・その他各種痛みに関するご相談
診療時間
- 月・火・水・金: 10:00〜20:00
- 土: 10:00〜14:00
- 休診日: 木・日曜日・祝日
料金
- 初診料: 12,800円(税込み)
- 施術料: 9,800円(税込み)
アクセス
電話番号: 0250-23-2203
所在地: 〒956-0027 新潟県新潟市秋葉区美善1丁目5-35
アクセス: JR新津駅 西口から徒歩5分/駐車場5台
完全予約制です。お問い合わせはLINEまたはお電話でお願いいたします。
お体のことでお困りでしたら
当院は完全予約制です。初診は1日3名まで、ひとりずつお時間をとってお受けしています。気になることがあれば、まずはご相談ください。

コメント